べにきち

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芭蕉布とべにきち

貴重な貴重な夏休みの予定がUターン台風で大幅に狂ってしまったので、今週は仕事に遊びに忙しい一週間でした。

ちなみに台風の際、毎回一番に停電して一番最後に復旧する気がする我が家。

今回も瀬底島のほとんどの世帯が停電して、長いところでは一週間近く復旧しなかったようです。

しかし!我が家はなんと驚くことに一度も停電しませんでした。

停電対策に漁協で氷を50㎏近く仕入れ、家のあちこちに懐中電灯やランタンを設置し、毎日可能な限り早めに洗濯を済ませ、スマホ充電は常に100%を維持。シャンプーで泡だらけの時に「今切れるなよ、今切れるなよ」と毎回焦りながら洗うも、一向に消えない電気。

こんな感じが1週間続き、「あ、うちは消えないんだ」と悟りました。

風当たりもさほど強く感じず、プルメリアの枝が折れた程度の被害で済みました。

 

でも島から出ると、海沿いの道路は大変なことに。

 

高潮で道路が海になっていたようで、波でフェンスと縁石が破壊され、道路が砂山になっていました。

埋め立てたところは何かと災害に弱いですね。

 

 

 

 

台風が明けて、芭蕉布の作品を納品してきました。

タペストリー「ツバメとブーゲンビリア」

芭蕉布は「工房うるく」の大城あやさん作です。

 

 

繊維の色の違いで生まれる格子模様が美しいです。

着物と同じクオリティの糸(簡単に言うと、柔らかくて白くて細い)で織られているこちらの芭蕉布は、しっとりなめらかでツヤツヤです。

触れた感じは赤ちゃんの肌のよう。

 

 

 

軽やかな布なので、軽やかなデザインを選びました。

巾18㎝、長さ1メートルほどの小さいタペストリーですが、とても存在感があります。

是非是非実物をごらんいただきたいです。

 

 

額絵もいくつか。

こちらは額絵「南国花模様」

芭蕉布は平良京子さん作。ベテランの職人さんです。

裏打ちにあえて黒を使いました。

透明感のある繊維が黒を透かして、マットな顔料がより映えます。

以前ご紹介した「更紗文様」も額絵に仕上げて納品しております。

 

 

 

タペストリー「熱帯魚」

こちらも平良京子さんの芭蕉布に染めました。

 

 

八寸名古屋帯用の生地に染めています。

先ほどと違って、かなりざっくりした糸の芭蕉布。

素朴な中にも芭蕉布ならではのツヤと品があり、織りもとても丁寧で驚きます。

 

 

 

これらの作品は、大宜味村喜如嘉にある「山原工藝店」さんに納品しました。

「喜如嘉といえば芭蕉布の里!」というわけで、今回こちらから取り扱いをお願いした次第です。

私が染めた芭蕉布以外にも、芭蕉布の作品が充実しています。

是非お立ち寄りください。

 

 

 

 

工房ではご注文の帯「木立」が完成しました。

地染めの発色も思い通り、きれいにバランスよく仕上がりました。

 

 

 

つけたらこんな感じ。

この生地は素直に線も色も表現できて、いつもストレスなく染められます。

 

 

2023.08.12